松岡式「税務のマメ知識」Vol.3
2011/04/22
【棚卸商品の評価方法で節税】
「売れ残った商品」というのは、困りものですね。
特に決算のときには「売れ残った商品」は、棚卸で資産に計上しなくてはいけません。
税法では、棚卸商品の評価は原則「仕入れたときの値段」つまり取得価額で評価されます。
しかし、例外的に評価損を計上できる場合があります。
それは「著しい陳腐化」や「型くずれ」「品質変化」などがあったときです。
例えば、1000円で仕入れたものが、期末時点では500円くらいの価値しかなければ、差額は「評価損」として利益を圧縮することができます。
しかし、ここで問題となるのが「本当に500円の価値しかないのか?」ということです。
税務署に対して客観的な証拠がないと、その評価損が認められない場合があります。
そこで、そのようなときの1つの手段として、決算大バーゲンという方法があります。
決算前に実際に処分バーゲンをおこなえば、「処分バーゲン」をしても売れ残ってしまった「それだけの価値しかない商品」という客観的な証拠を残すことができます。
そのまま棚卸商品として持っていたとしても利益を生むどころか、逆に倉庫代などの維持管理費がかかってしまうような場合には、少々赤字でも節税も兼ねて、決算前のバーゲンで見切りをつけるという選択も1つの方法です。
本当は、最初から売れ残らずに、全部売れてくれるのが1番ですけどね・・・。