週に1日の自由時間で社員のモチベーションアップ
2012/04/20
日本のソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)を牽引するmixiでは開発者向けに業務時間内に何をしても良い自由裁量の時間を与える「One Day Free制度」を実施しています。
「社員はサボるもの」という性悪説に基づいた経営が主流の日本で、社員の自主性に任せるこの制度は、どんな結果を出しているのでしょうか。
自主性が新しいアイデア創造に結びつく
mixiの個人ページ上でTwitterのように心境などをつぶやける一言コメント投稿サービス「mixiボイス」。
公開されるやユーザーから大人気となり、いまでは月間1億投稿されるこのサービスは「One Day Free制度」から生まれました。
制度について詳しく説明すると、mixiに勤めるエンジニアは、週5日出勤のうちの1日を自分の判断で自由に使えます。
本を読んでもいい、セミナーに参加してもいい、新サービスを開発してもいい。
最終的に会社の利益としてフィードバックできるなら何をやってもいいというこの制度は、結果的には現在のmixiを支える基幹サービスのひとつを生み出しました。
自分の通常の開発とは別に面白いと感じたものを作ることができる。
それは、通常業務の会議からは出てこない企画だったようです。
他にも、スマートフォン用OSのひとつ、Android用のmixiクライアントアプリも、エンジニアがこの制度を使ってプロトタイプを作り、それが後に正式版へと結びついていったそうです。
開拓精神や合理性を大切にするWebサービス系の企業にとって、スピード感は命綱。
「長々と企画会議をする時間があったら、デモ版でいいから作ったほうが早い」という考え方は、今ではWebサービス系企業以外の日本企業にも、必要なのではないでしょうか。