「組織を動かなくさせるマニュアル」に学ぶ決定スピードの大切さ
2013/07/30
第二次世界大戦中に米国の戦略諜報局が作成した「組織を動かなくさせるマニュアル」というのをご存知ですか?
敵国の仕事の進みを遅らせるよう、送り込んだスパイにトレーニングさせるためにつくられたそうです。
その内容から、重要事項の決定にはスピードが重要ということを学べるでしょう。
決定が遅れると商機を逃す
「組織を動かなくさせるマニュアルの内容は以下になります。
1)何事をするにも「通常のルート」を通して行うように主張せよ。決断を早めるためのショートカットを認めるな。
2)「スピーチ」を行え。できる限り頻繁に、長い話をすること。長い逸話や自分の経験を持ちだして、主張のポイントを解説せよ。「愛国的」な主張をちりばめることを躊躇するな。
3)可能な限りの事象を委員会に持ち込み、「さらなる調査と熟考」を求めよ。委員会のメンバーはできるだけ多く(少なくとも5人以上)すること。
4)できる限り頻繁に、無関係なテーマを持ち出すこと。
5)議事録や連絡用文書、決議書などにおいて、細かい言葉遣いについて議論せよ。
6)以前の会議で決まったことを再び持ち出し、その妥当性について改めて問い直せ。
7)「警告」せよ。他の人々に「理性的」になることを求め、将来やっかいな問題を引き起こさないよう、早急な決断を避けるよう主張せよ。
8)あらゆる決断の妥当性を問え。ある決定が自分たちの管轄にあるのかどうか、また組織上層部のポリシーと相反しないかどうかなどを問題にせよ。
これを読んで「なるほど。まっとうなことが書いてある」と錯覚したり「うちの会社にも当てはまるところが多い」と感じた経営者の方は少なくないと思います。
特に会議や重要事項の決定のときに、上記のマニュアルのような状態に陥ってしまうケースは少なくないでしょう。
重要事項の決定はスピードが命。決定が遅れると、それだけ商機を逃してしまいます。
変化がめまぐるしい現在は、特に意識したほうがいいでしょう。