チェック体制の強化だけでミスは防げる?最初の処理担当者の真剣度合いが品質を決める!
2012/03/09
データ入力、会計処理、文書作成など、人間の手で作業して人間の目でチェックする作業は、企業活動のなかに多くあります。
そこで最も気になるのは「ミスはないか?」ということでしょう。
ミスをなくすにはどうすればよいか?
チェック体制を強化するのもひとつの手法です。
.チェックを何回も重ねると、ミスはなくなるようにも思えます。
しかし、これによる弊害もあるのです。
「どうせ見てくれるから」と作業がいい加減に
チェックが何重にもあると「どうせ、上司が見てくれるから」という気持ちになり、いい加減な処理をする担当者が必ず出てきます。
そうなると、チェックする側の負担は大きくなります。
場合によっては修正するよりも初めからやり直したほうが早いなんてことにもなりかねません。
人の手を介し、人の目で確かめる作業は、最初の処理を担当するスタッフの真剣度合いが最も大事。
初めの処理さえしっかりしていれば、チェックする側の負担は小さくなり、品質がぐんと向上するでしょう。
担当者とチェックする者、双方の立場を考える
ある会社ではミス撲滅と品質向上のために罰則制度を導入し、チェック体制をリーダーに一任しました。
リーダーは部下に対するチェックの度合いをスタッフそれぞれに判断します。
「Aさんはまだ入社したばかりだから、作業完了まで段階を分けてチェックしよう」
「Bさんはこの作業にほぼ慣れてきたから、最後に一度だけチェックして、こちらで修正しよう」
「Cさんは優秀で信頼できるから、チェックを頼んできたとき以外はそのまま納品しても大丈夫」。
フレキシブルなチェック体制だと、作業を行なう側も精神的に安心できます。
罰則制度は、もしミスやクレームがあった場合、担当者とリーダーの給与から罰則金が引かれる制度。
担当者、リーダーの双方を罰則対象にすることで「ミスを出してはいけない」という気持ちが高まります。
品質を高めるのも人、ミスを出すのも人。
作業を行なう人とそれをチェックする人、双方の立場を考え、互いを思いやる心を持てば、品質向上につながるのではないでしょうか。